ウォームアップやフィールドトレーニングでお馴染みの腿上げ
腿を高く上げることが目的となっていませんか?
そもそも腿上げの目的を考えたことありますか?
考えずにやってもその努力は無駄になるかもしれません。
陸上競技を学び続けている現役Xリーガーが、腿上げの効果とコツを説明します。
腿上げの目的
最終的な目標は足を速くすることです。
そのためになぜ腿上げが大事か理解しなければなりません。
速く走るには、地面に強い力を加えて、その強い反発の力をロスなくもらい、大きな推進力を生み、その作業を速いテンポで繰り返す必要があります。
要するに、大きなストライドと速いピッチが必要ということです。
腿上げの話に戻りますが、腿を高く上げるのは、地面に強い力を加えるためです。しかし、高い位置から踏み降ろして強く地面に力を加えても、反発をロスなく貰えなければ、推進力に変わりません。
腿上げのダメな例
球技選手が腿を高く上げることを目的に腿上げをすると、反発の力を逃してしまっている場合が多いです。
これは、骨盤が後傾(へそが斜め上を向いている状態)しているからです。こうなってしまうと膝が自然と曲がり、クッションの役割をしてしまい、地面からの反発の力を吸収してしまいます。
腿上げの3つのコツ
では、腿上げをする場合、どこに意識をもてばいいのか。
常に骨盤を立てる
これは、「腿上げのダメな例」であげた骨盤の後傾を防いだ形です。地面からの反発を最大限活かすためには、骨盤を立て、足を設置させる必要があります。
着地の際は頭から足まで真っ直ぐ
鉛筆や箸を真っ直ぐ硬い地面に落とすと跳ね返ってきますよね。そのイメージで体を一本の軸にして着地をします。
厳密に言うと、膝が真っ直ぐに伸びたまま地面に着くことはありませんが、意識としては、頭から足まで真っ直ぐです。この時、つま先が落ちた状態で地面につま先から着くと足首が潰れ、クッションの役割を果たしてしまうので、注意が必要です。
足は高い位置で入れ替える
足が速い人の特徴として、足と地面との設置時間が短いというものがあります。スプリントにおいて設置時間を短くするには、前の足が地面に着く前に後ろの足を前に持ってる必要があります。腿上げはその練習にもなります。浮いている足(前足)が地面に着くよりも早く地面についている足(後ろ足)で地面を蹴って空中で足を入れ替えます。
そうすることで、スプリント時に足が後ろに流れることを防ぎ、結果、設置時間が短くなります。
最後に
目的をもって考えながら練習をしましょう。
陸上以外の競技者もスプリント能力は必須です。
では!