初速を速くしたい。
盗塁を決めたい。
ドリブル(ドライブ)で相手を抜きたい。
この願望に、競技のテクニックではないポイントで、応えます。
僕は、野球9年、アメフト12年(継続中)、陸上2年(継続中)の経験があります。陸上のスプリント技術を他の競技に落とし込んで、解説していきます。
陸上と他の競技のスタートの違い
スタートの姿勢が違います。陸上はクラウチングスタート。他の競技は様々な体勢からスタートを切りますが、その姿勢のほとんどが、陸上のクラウチングスタートより、高い姿勢です。そのため、陸上の専門的なスタートの技術が当てはまらないことがあります。
陸上以外の競技でスタートを速くする方法
シンアングル(スネの角度)を意識する
動いていない状態から、進行方向へ素早く移動するには、進行方向へ向いているエネルギー出力が必要です。この出力の向きを決めるのが、シンアングル(スネの角度)です。スタートでは、シンアングルと同じ角度で力が出力されるため、上体だけ倒して姿勢を低くしたつもりでも、スネの向きと上体の向きがあっていなければ、力をロスしてしまいます。
そのため、速いスタートをするためには、スネを倒し、スネと同じ角度で、上体を進ませる必要があります。
抜重をして、スネを倒す
スネを倒すには、抜重することが重要です。抜重をわかりやすく言うと、膝カックンです。倒したい角度までスネを倒すには、力を入れてスネを倒すより、力を抜く方が有効です。
重心を捉える
スネを倒すときの前足の位置ですが、これは、重心の真下やや後ろがベストです。重心よりも前に前足があると、自分の筋力で上体を前に運ぶ必要がありますが、重心の真下やや後ろに前足を置くと自然に体が運ばれていきます。
例としてあげると、野球の盗塁では、二塁側の足を一塁側に引き、重心の真下やや後ろに前足が来るようにするということです。
2歩目以降の走り方について
重心の真下を常に捉えつつ、強く地面を押して、トップスピードまで加速します。
2歩目以降も重心の真下を捉えなければ、上体が起き上がり、スピードに乗り切れません。また、動いていない物体を動かすには、エネルギーを与える時間がある程度必要なため、しっかり地面を押す必要があります。
ニュートラルにギアを入れた車を人の力で押す際、足をちょこちょこ入れ替えるより、グッグッを地面を押すと、車が進みますよね。そのイメージです。
最後に
ポイントをおさらいすると
抜重して、前足を重心の真下やや後ろに置きつつ、スネを深く倒す。あとは、地面を強く押して、重心の真下を捉え続ける。
です。
どんな競技でも共通するテクニックですので、抑えておきましょう。
では!